この記事は“悩みの原因を解き明かし”ます。
人間である以上、悩みは尽きないものですよね。
生きている限り向き合い続けざるを得ないもの、それが“悩み”です。
何歳になってもさまざまな悩みに悩まされ続けるのが人生。
つまり、悩みとの付き合い方が人生の豊かさや幸福感を左右する重要な要素だということ。
本記事は「反応しない練習 著 草薙 龍瞬」に基づいて悩みの正体から向き合い方のヒントをお伝えしたいと思います。
こちらの記事でもまとめています。
目次
悩みの原因は○○だった
悩み・苦しみの原因は“執着”であると仏教では言われています。
“執着”がなぜ現実世界の悩みに変わるかというと、、“心の反応”があるからだと言われます。
つまり、、、
悩みの正体は“心の反応”です。
心の反応って何?
では、“心の反応”とはどのようなものでしょうか。
私達は仕事や日常生活の中でさまざまな“心の反応”を起こしています。
何かを考える、誰かの言動に腹を立てる、自分の思い通りに事が進まず焦ってしまう、
将来が不安になるなど、この全てが“心の反応”です。
こういったことは老若男女・年令を問わず誰もが人間として生きている限り思い当たるはずです。
3、“心の反応”が悩みに変わる
なぜ“心の反応”が悩みになってしまうのか。
悩みは内面から発生するので、心の動きが非常に影響を及ぼします。
“心の反応”の中に私たちの心を乱す種になる“ムダな反応”が含まれており、
いつの間にか悩みが作り上げられてしまうのです。
私たちは日常を送るなかで、
“よくわからないけど、イライラすることが最近多いなぁ~”
“いまいち周りの人間関係が上手くいかない”
“心の反応”の理由が明確に思い当たらないことも少なくありません。
そこで、、知るべきは“求める心”です。
人間の心には“求める心”というものがあり、7つの欲求に分類されます
“求める心” ~7つの欲求~
〇生存欲(生きたい)
〇睡眠欲(眠りたい)
〇食欲 (食べたい)
〇性欲 (交わりたい)
〇怠惰欲(ラクをしたい)
〇感楽欲(感覚の快楽を味わいたい)
〇承認欲(認められたい)
私たちはこれらの欲がかなわなかったり、
満たされない時に不満が生まれ、
それが悩み・苦しみを生み出していると考えられます。
特に⑦の承認欲求が私達の悩みの根源になりがちです。
(心の動くメカニズム)
①“求める心”がある
②それが“7つの欲求”を生み出す
③その欲求に突き動かされて人は反応をする
④-1 欲求を満たす喜びを感じる
④-2 欲求がかなわない不満が生まれる
人生では1~4を常に繰り返しています。
4、“求める心”とどう向き合うのか
悩みの正体が非常に明確になってきました。
では、“求める心”への向き合い方を見ていきましょう。
ブッダが教えるのは、、
まずは“求める心”の存在を認識・理解すること。
それを受け入れることで、今まで原因不明だと思っていた欠落感や焦りの原因が明確になり、
それらは自然と収まっていきます。
そして、心は常に何か求め続ける「人生はそういうもの」という
大きな肯定が人生を包み込んでくれるようになります。
5、自分の心の状態を確認する
ここまで書いてきましたが、人はなぜいつまでも悩みと付き合い続けるかといえば、
「自分の心が見えない」からです。
悩みの理由がわからないと苦悩はいつまでも続きます。
自分の心を見ることが出来るようになれば、悩みの理由(要因)を正しく理解し、
“解決できる課題”としてやがて希望へと変えることが出来ます。
では、自分の心をどのように確認するのか、著書では3つの方法が紹介されています。
5-1 言葉で確認する
心の状態、体の動作を客観的に言葉で確かめる習慣を身に付けること。
「私は今緊張している」「私は今イライラしている」「考えがまとまらないな」
など自分の気持を客観的に認識し、言葉で確認をします。
すると、心の反応から抜けて、心が落ち着きを戻します。
5-2 カラダの感覚を確認する
日頃動かしているカラダの感覚を意識しながら感じとるようにします。
例えば、自分が呼吸をしているときの「おなかのふくらみや縮み」
「鼻孔を出入りする空気の流れ」等を意識することをする。
これは、瞑想の世界で“マインドフルネス”と呼ばれるものです。
このことで“ムダな反応”は止まり、心は静まり、深い落ち着きと集中が可能になります。
5-3 頭の中を分類する
ココロの状態をいくつかの種類に分けて理解する方法です。
(1)貪欲(とんよく)
過剰な欲に駆られている、誰かに何かに期待し過ぎ、求めすぎな状態です。
人間関係をめぐる不満はたいていこの“求めすぎる心”から来ています。
(2)怒り
不満・不快を感じている状態です。
“求める心”が作り出しているあまり根拠ない怒りだと正しく理解し、
心を静めるようにしましょう。
(3)妄想
想像したり、考えたり、思い出したり、頭のなかでぼんやりと何かを考えている状態です。
余計なことを考えてしまう、落ち着いて物事に臨めないなどの悩みはこの妄想が起因していることが多いです。
人間は妄想が大得意で、1日中絶え間なく繰り返しています。
将来や子育てなどに対して妄想で不安を大きくしてしまうことに繋がるので、上手にリセットをして解消する必要があります。
ちなみに、これらは伝統的に「三毒」と呼ばれ、「人間の三大煩悩」
とされています。
6、まとめ
1、悩みの正体は“心の反応”である
2、“求める心”の存在を理解し、認識する
3、自分の心の状態を把握するトレーニング
今回の記事を簡単にまとめさせていたきます。
まず、悩みの正体は“心の反応”であるということ。
“心の反応”は人間である以上、止めることは出来ません。
人間は“求める心”と呼ばれる7つの欲求を常にを持っている。
この7つの欲求があることを理解・認識することが悩みと
対峙する第一歩となります。
その理解をした上で、自分の心の状態を確かめることが非常に重要です。
やり方は3つ。
言葉に出す、体の部位へ集中、頭の中で分類することです。
これらを日常の中で意識することで悩みとの向き合い方・向き合う時の感覚が
変わってくるでしょう。
わかったことと出来ることは違います。
が、前進や成長をするためにはわかったことを実践することでしか成しえません。
私も“心の反応”を意識して日常生活を送っています。
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。