2歳になる娘の父親として非常に納得感を感じたので記事にします。
ずばり、“子どもへのご褒美のあげ方”についてです。
子育てに正解はありませんが、1つの理論として、知っていて損はないかなと思います。
某テレビ番組で林修先生も絶賛していた “中室 牧子さん著 「学力」の経済学”
から一部を抜粋した内容となります。
「子どもにご褒美をあげる」そのやり方や内容は無限に存在します。
だからこそ、親であればだれもが悩む続ける命題です。
この著書では“アメ(ご褒美)の上げ方”について経済教育学の視点から模範回答を示してくれます。
結論 : 『アウトプットではなくインプットにご褒美を与える』です。
横文字で解釈しづらいかもしれませんが、テストや試験の結果が出たことに対してではなく、
- テストで80点をとったら◯◯
- マラソン大会で3位内に入ったら◯◯
ではなく、
- 10冊本を読んだ
- 計算ドリルを10ページやった
- 片付けがきっちりできた
達成が確実でわかりやすいことに対してご褒美を出すと効果的といいます。
- 正しいご褒美を実践する前に知るべき大原則
- ご褒美を与える真の目的
- 科学的に正しいご褒美を分解
それでは、早速いってみましょう。
子どもへの正しいご褒美のあげ方
正しいご褒美の上げ方を理解する上で知っておくべき大原則があります。
『人間は遠い将来のことなら冷静に考えて賢い選択が出来ても、近い将来のことだとたとえ小さくてもすぐに得られる満足を大切にする』
具体例で考えてみます。
(人気ゲームソフトが欲しい)
①3ヵ月後に購入する。もう1週間待てば追加で1,000円のお小遣い
②明日購入出来る。でも1週間我慢すれば、1,000円の小遣いもあげる
この例があったときにお子さんはどんな選択をしそうですか。
①であればソフトと1,000円のお小遣い両方をもらうと冷静に判断ができそうです。
それ対して、②の条件ではすぐに得られる「満足=ソフト」に飛びついてしまう。
という大原則です。
少し話が逸れてしまいますが、これは大人であっても変わりません。
ダイエットや禁煙を失敗してしまう大きな一因に大きく関係しています。
長い目でみれば、やったほうがいいとわかっていること
“痩せた方がいい” “痩せたい”
“吸わない方がいい”
そう考えているにも関わらず、つい目の前の誘惑に負けてしまう。
冷静に賢い選択が出来ていない典型的な例です。
ご褒美を与える2つの真の目的
ご褒美を使って達すべき真の目的は2つあります。
① “先延ばしを防ぐ”
② “勉強の仕方を勉強”
① 先延ばしを防ぐ
近い未来の満足に飛びつくという心理を使って遠い将来には役に立つ今やるべきことの先延ばしを防ぐ手段として、ご褒美をうまく使っていくというお話です。
「勉強」を例えとして考えてみます。
勉強自体は長い目で見た時には、やったほうがいいと誰もが思うところですが、その場その場の瞬間ではどうしても優先順位で負けてしまいます。
そこで近い将来のご褒美を勉強とセットにすることで、「勉強をする」という行為の先延ばしを防ぐことを考えます。
勉強に取り掛かり方が自主的であればそれは素晴らしいかもしれませんが、なかなかそこまで考えられる子どもはいません。
大人でさえ、やるべきとわかっていることを先延ばししてしまうのに、子どもにそれを求めるなんて酷な話です。
なので、まずは机に向かわせるきっかけを作ることが大切です。
これは私見ですが、学習することは楽しいことです。
でも、それにはある程度の量を積み重ねないと理解できないことでもあります。
なので勉強を先延ばしせずに、積み重ねていけば、そのうち自ら学ぼうとする子どもになるのかなと思います。
② 勉強の仕方を勉強
子どもはそもそも勉強の仕方がわかりません。
なので、真の目的2つ目は『勉強の仕方を勉強させるため』にもご褒美を出すです。
“アウトプット系のご褒美“
①テストで良い点を取ればご褒美をあげます
⇨ “良い点”というアウトプットに対して
“インプット系のご褒美”
②本を1冊読んだらご褒美をあげます
⇨ “本を1冊読む”というインプットに対して
それぞれの系統のご褒美を続けていったそれぞれのグループを比較した場合にどちらが効果的だったのか。
もうおわかりだと思いますが、後者の“インプット系のご褒美”です。
この差がなぜ出たのか。
それは「何をすべきか」が明確じゃなかったことだそうです。
“良い点”を取りたいと思っていてもどうやったら良い点が取れるのかがわからない。
結果としてあまり成績の向上が見られなかったそうです。
なので、“アウトプット系のご褒美”を出しても誰かが勉強のやり方を指導すれば、成績の向上が見られたそうです。
これは大人も一緒だと思いますが、ポイントはやり方ということです。
自頭の良さよりも学習の方法で全く結果が変わるというのはめちゃくちゃ説得力があるなと思いました。
教育経済学的に正しいご褒美の設計
ご褒美をあげる際のポイントは2つでした。
- アウトプットではなくインプットに対して
- 遠い将来ではなく、近い将来に与える。
「1時間勉強したら勉強が終わった後にお小遣いをあげるね」
- 勉強というインプットに対してのご褒美を出す
- 終ったらすぐにお小遣いをあげる
これは1つの例ですが、この2つのポイントを意識して、効果的なご褒美を設計してきたいですね。
ま と め
いかがでしたでしょうか。
私は1人の親として非常に参考にしたいと思った内容でした。
子育てに正解はないので、この褒め方が全ての子どもに有効なのかどうかは正直わかりません。
ただ、数多くの検証を経て導き出された結論だけに信頼性が高いのかなと思います。
今後も子育てに関する記事もアップしていければなと思っています。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。